危なくて…でも甘い放課後
瑞希を覗きこむと不意に目が会った




『どしたの?』




端正な顔がとろけるような笑顔を作りだし、俺も本当に溶けそうだった




いかん…




『テレビ見よ?』




あれこれ考えている俺の手を無理やり引っ張ってソファの上に座らせた




まだ俺はネクタイを緩めただけでジャケットを着たままだった




ジャケットとネクタイを取ると間髪入れずに




『会いたかったよ…』




俺の腿の上に跨る




もう驚きを隠し切れていない俺




朝までいつもの状態だった瑞希が180度俺に対する態度を変えるとは




俺が仕事に言っている間に何があったのだ…




瑞希を直視することが出来ず、壁に掛けてあるテレビの黒い画面をずっと見ていた




瑞希が俺の首に腕を回す
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