スキ。
-梨奈-

「り~なっ♪おはよッ♥」
「こ・・・こあ・・・おは・・・」
あたしは、震えていた。
会長に、押しつぶされそうになってしまっているから。
「・・・梨奈ぁ?どうしたの?らしくなーい」
・・・そうだ・・・。
ここは学校なんだから・・・
しっかりしないと!!
「・・・・・梨奈。ちょっといいか?」
・・・翔。
「うん。ごめん心愛、先行ってて!」
あたしと翔は、非常階段の近くで2人きりになった。
「何?どうしたの?」
「あのさ、お前・・・
オレと別れたい?」
・・・・・え?
なんで?
何を言ってるの?
どうしてそんなこと・・・・・
「何で??」
「オレよりも、好きな奴できたんじゃないの?」
はぁ・・・・・?
翔よりも好きな奴なんていないし。
「何で?てか誰?翔よりも好きな子って」
翔は呆れたようにため息をつき、ケータイをいじり始めた。
「・・・こいつ。小此木」
「・・・・・!!」
これは、きのう会長に腕をつかまれた時の写メ・・・?!
「なんで翔がこの写真を・・・」
なんで?どうして?
誰がこんな写真を・・・・・!!
「そんなことどうでもいいだろ。
早く答えろよ。小此木の方が好きなのかよ」
そんな・・・・・!!
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