お化け屋敷
From;天才次郎
sub:俺だ
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一昨日ぶりだな、吉田!
そういえば気になってる女誘うの
今日なんだろ?
お前奥手すぎるからなぁ~。

まぁ、とにかく頑張れ!(^^)!

せっかく酒を飲ませるんだからホテル
にでも連れてけよ!
男と女だ。
一晩過ごせば分かるってもんだ。
お前も男なんだからたまには頑張れよ!

じゃあ、またな!
困った事があったらまた言えよッ!!

P.Sお前は酒飲むな!絶対だ!!
じゃないと・・・まあ、頑張れ~。


と書いてあった。

勝手に覗き見て言うのもなんだが男の癖に妙に長文を書く奴だと思った。

「吉田君は何でお酒を飲んじゃだめなの?」

「わっわワわ!?!?もしかして今の見てたんですか?」

「うん。まぁ、普通に。」

「大丈夫です!!絶対ホテルになんて連れてかないしそのえっと、

「そうじゃなくて何でお酒飲んじゃ駄目なの?」

「・・それが僕にも分からないんです。いつも、お酒飲んだ後記憶がなくて・・。」

「ふ~ん。でも、その女の子とうまく行くといいね!!応援するよ!!」

と言い梨花は鼻歌を歌いながら仕事を再開した

「えっ・・・。」

と言ったまま、吉田君は硬直してしまった。

どうやら吉田君は、梨花の世界が崩壊する程の鈍感さを甘く見ていたようだ。

吉田君の思いはなかなか通じず、机の上のお菓子が増えるばかりだった。

仕事仲間の中には泣いて俺が吉田の彼女になってやると言う奴らも出てきた。

そんなこんなでお昼休みを告げる鐘が鳴り皆、昼食を食べに行った。

ちなみに吉田君はいまだに固まっていたそうな。




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