* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
第一章
波乱の幕開け!?
心地よい春の陽気に包まれて、桜並木を颯爽と歩く。
真新しい制服に身を包み、私、森山サラは、今日から『美華園大学付属高校』の生徒になった。
競争率は高く、都内で一番の金持ち高校。
大学までエスカレーター式で上がり、この学校を出れば、この不景気な世の中、大手企業からの声がかかって止まない程の、名門校。
本当は、幼稚園からの付属学校な為、高校から入学するのは、ごく稀な事。
だから、気分は転校生なんだ♪
私は母と二人家族。
父親とは7歳の頃、ある事件があって、母と二人で逃げるように今の町に来た。
どうして高校から入ったのかというと、母が病気がちな為、働くことが出来ず、
生活保護と、私のバイト代で、なんとか生活しているような、ド貧乏だからだ。
小学校、中学校と猛勉強をして優秀な成績を修め、奨学金で、念願の美華園に通える事になった。