* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
「清四郎様、遅くなって申し訳ございません。」
微妙に噛み合わない会話をしていると、ドアの方から、2オクターブ位、甲高い耳障りな声が聞こえた。
見ると、相当時間をかけた様子が伺える、厚塗りメイクを施したA子の姿。
「全然待ってないよ。行こうか♪」
清四郎は、俗に言う王子様スマイルを浮かべてそう言うと、席を立ってA子の肩に腕を回して出て行った。
やっぱり軽いな、清四郎。
・・・ってゆうか、私、放置?
妙な事を言うだけ言って、放置!?
「何なのよぅ・・・。」
いつの間にか、一人になった教室に、私の独り言だけが響いた。
「寝よ。」
残りのお弁当を無心に食べ、机に突っ伏した。
・・・・・・・・・。
「眠れないし!!」
結局、清四郎のせいでモヤモヤして眠れぬまま、昼休憩は終わった。
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