*  翼をください   * ー俺様柏原の不器用Loveー

悔しい・・・。


怖い・・・。


気が狂いそうになる。


思い出したくない事を・・・思い出してしまう。


目頭が熱くなって、涙が零れそうになる。



泣くもんか!絶対に泣いたりするもんか!!


強く唇を噛みしめた。


自分を見失わないように。



カチャという音を立てて、男が自分のベルトを外し、ズボンを下げた。


ここまで我慢してきたものが、一気に爆発しそうになる。


どうしよう、やっぱり無理。


私には、耐えられないよ。


怖くて、怖くて、どうしようもない。



男の冷えて冷たくなった手の平が、太股に触れる。


助けて!


呼吸の仕方が分からなくなる。


助けて!!


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