* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
「何が大丈夫だ!そんな顔して、強がってんじゃねえよ!
それに、お前なんかに心配されなくても、俺様は強いから、こんなへなちょこ4人位、簡単にやっつけてやるよ。」
何言ってんのよ・・・。
こんな時に、俺様理論を披露してる場合じゃないよ。
ばか・・・。
ホントばか・・・。
でも私、危機的状況でおかしくなっちゃったみたい。
あんたが、メチャクチャ格好良く見えるよ。
心臓が、トクントクンって、温かくなるんだ。
あんたがバカなら、私は大バカだね・・・。
「二人だよ。」
そうこうしていると、いつものちゃらけた感じが一切見られない、
ひどく冷たい表情の清四郎が現れて、柏原の横に立った。
「本当は出て行かないつもりでいたけど、
女の子にそんな物騒なものを出されちゃ、黙っていられないからね。」
清四郎はそう言うと、私にナイフを突き立てている男を睨みつけた。