* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
「あーあ、手を出すなって言われてたのに、勝手に粉砕しちゃうんだもん。
サラちゃん大丈夫だった?」
清四郎の言葉で、ハッと我に帰った。
「柏原・・・。」
恐る恐る柏原の方を見ると、2人の男が完全にノックアウト状態でのびていて、
綾香の兄と、向かい合っている所だった。
すると綾香の兄の拳が、柏原の頬を目がけて、勢いよく流れた。
柏原は軽くかわして、思い切り相手のみぞおち部分に、強いパンチを決め込む。
苦しそうな呻き声をあげて、綾香の兄は前に倒れ込み、動かなくなった。
本当に強かったんだ・・・。
また私の心臓が、スピードを上げる。
私、どうにかなりそうだよ・・・。