*  翼をください   * ー俺様柏原の不器用Loveー

私は、柏原の胸元から顔を離し、そっと顔を見上げた。


丁度、柏原も私を見下ろしたから、目が合い、顔が熱くなっていくのが分かる。


胸がきゅんと音をたてて鳴いた。


もう!どうしちゃったのよ、私の心臓!!


すると同時に、柏原も顔を赤らめた気がして驚いた。


すぐにそっぽを向いてしまったから、気のせいかもしれないんだけど。



「なんで俺様が、そんな事言わなきゃいけないんだよ!」


出た出た、本日2度目の俺様理論。


でも・・・。


「私も・・・、知りたい。」


思わず、心の声が出てしまい、柏原が慌てて私から離れた。


あれ?テンパってます!?


明らかに動揺している柏原が、口を開いた。


< 130 / 281 >

この作品をシェア

pagetop