*  翼をください   * ー俺様柏原の不器用Loveー

「柏原様のゲストルームですよ?サラさん、あの後急に倒れられて、柏原様がここに連れて来て下さったんです。

先ほど眠っていらっしゃる時に、お医者さまに診ていただいたら、精神的なものからくる、貧血との事でした。」



「柏原の・・・?」


どうりで全てが高級そうな訳だ。


そっか・・・、あの後、倒れたんだ、私。


ん・・・?柏原??


すっかり忘れてたけど、私、あいつに『大っ嫌い宣言』されたんだ!


別に、甘い告白を期待していた訳じゃないのよ?


でも、でもさ?


あの状況で、まさか面と向かって『大っ嫌い』って言われるなんて、

想像しても無かったから、さすがの私だって、ショック受けちゃったわけよ。


少なくとも、助けに来てくれた事、余裕の強さで勝った事、優しくしてくれた事、

あの時の私は、柏原の一挙一動に心ときめかせていたんだ。



それなのに、あの男ときたら!


大っ嫌いってなによ!!


何なのよーーーっ!!!


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