*  翼をください   * ー俺様柏原の不器用Loveー

「誰もそんな事、頼んでないし!大体あんた、私の事なんか大っ嫌いなんでしょ?ほっといてよ!」


ついつい喧嘩腰で返してしまったけど、本当は感謝してるんだ。


だけど・・・。


柏原相手になると、どうしても素直になれない。


そんな私を見て、柏原は一言、


「勝手にしろ!」


そう言って、部屋を出て行ってしまった。



閉まったドアを、思い切り蹴る音が、部屋に響く。


「まったく世話の焼ける奴だな。」


清四郎はそう言い残して、柏原を追って部屋を出て行った。


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