*  翼をください   * ー俺様柏原の不器用Loveー

「お、お前んちの近くに、本屋があるだろ?そこに欲しい本があるんだよ。」


「本?本屋なら、あんたのホテルの近くの方が、大きいでしょうが。」


「あ、あそこの本屋にしか、置いてないんだよ。」


「本って、何よ?」


「え?あぁ、少年ジャブンだ。」


「はぁ?少年ジャブンなら、コンビニでも買えるし!」


「あそこの本屋のが、一番おもしれえんだよ!!」


柏原は、そう勝手に捲し立てて先に行ってしまった。



はー!?


どうしちゃったのよ?


俺様のくせに、焦り過ぎて、意味不明。


あいつ、あんなキャラだっけ?


ズンズン早足で先を急ぐ柏原が、なんだか子供みたいで、ちょっと可愛いって思っちゃったし!


でも・・・。


足、長っ!!


気付いたら、ずいぶん先に行ってしまった。


結局、放置かよ!


私の短い足では、走らないと追いつけないし!


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