* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
しばらく待っても返事はなく、柏原の方を見てみると、何やら深刻そうに考え事をしていた。
「ちょっと、どうかした?」
私の問いかけに、よくやく顔を上げた柏原は、いつになく真面目な顔でとんでもない事を言い出した。
「お前、あいつ・・・、榊原って奴と、付き合ってるのか?」
・・・・・・・・・。
「はーーーーー!?何でそうなる訳?」
思わず、道行く人が振り返る程の大声だしちゃったじゃない!
「さっき、バイト先に電話した時、たまたまあいつが出て、お前が倒れたからバイト休むって言ったら、死ぬほど心配してた。
それに、学校でも、よく一緒にいる所を見るし。」
「そうだったんだ。榊原くんに、また心配かけちゃったな。明日謝らなきゃ。」
「おい!」
いちいち私が何か言う度に、吠えまくる柏原。
今日は、いつにも増して、怒りの沸点が低いこと。
「何よ、なんで怒ってるのよ?」
「俺様の質問に、答えろ!あいつと付き合ってるのか!?」