* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
「なんか話せよ。」
またしても沈黙を破ったのは、柏原の方。
えーっ!?急にフルのか!
どうしよう・・・。
戻す?戻しちゃう?思い切って、戻してみちゃう?
「あんたさー、さっき、あんまりにもサラっと言っちゃうから、
聞き間違いかも知れないんだけど、あの・・・、私の事、す、す、す・・・」
「あ?何だよ、はっきり言えよ。」
そんなに目くじら立てられたら、余計に聞きづらくなるじゃない!
「わ!私の事、大っ嫌いなんじゃ・・・ないの?」
顔から湯気が出そうなくらい熱くなって、柏原の顔すら、まともに見れないよ。
「ははっ、体育倉庫で俺様が言った事、本気にしたのかよ。
あの場にいた奴の中で、お前だけだぞ、そう思ったのは。お前、バカだな。」
柏原はそう言って、楽しそうに笑った。
「え・・・?余計に意味が分からないんだけど?」
「お前、究極のバカだな。俺様に何度も言わせる気かよ。」
「だって、分からないんだもん。ちゃんと言ってくれなきゃ、分からないよ。」