*  翼をください   * ー俺様柏原の不器用Loveー

「一つだけ、俺様の言う事を聞くなら、許してやってもいいけど?」


そう言って、何やら楽しそうに笑っている柏原。


楽しそう・・・っていうより、何ていうか・・・。


そう!何か企んでいる感じ?


いたずらっ子が、この上なく楽しい事を、思いついたような?


何よぅ、人がせっかく、素直に謝ってあげたのに!


「何よ、その顔は!嫌だ、絶対に嫌だ!何か良からぬ事を企んでるし!

そりゃ騙されて、のこのこ行った私が悪いけど、元はといえば、あんたの事が原因でしょうが。」


「まあな、俺様がモテ過ぎるのが悪いんだけど、こればっかりは、しょうがなくね?」


そう言って、自慢げに鼻を鳴らす俺様柏原。


否定できないのが、とっても悔しいんですけど!


「まったく、あんたなんかの、どこがいいんだか。」


「お前が俺様の魅力に、なびかない方が疑問だけど?」


ここまで自分の事に、絶対的な自信を持っていると、逆に気持ちがいい。


それに私、少しずつだけど、なびいてきちゃってますから!


なんて、口が裂けても言えないけどね?


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