* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
「ところでお前、綾香たちの事、どうするんだ?」
「どうって別に?どうもしないけど。」
「どうもしないって、お前、あんな事をされたのに、何もしないのかよ。
俺様が代わりにボコボコにしてやろうか?」
「そんな事、しないでよ。結果、未遂で終わったんだし。
そりゃあ思い出すだけで向かっ腹立つけど、あんたの事を思う気持ちが、強いが上での事でしょ?
あんな風にしか気持ちを伝えられないなんて、可哀想な人だよね。」
「お前、相当なお人好しだな。」
柏原はそう言って、太陽みたいに笑った。
うっ、その顔は、反則だよ。
私の心臓、またキュンって鳴ってるし。
「それって誉めてるの?けなしてるの?」
恥ずかしくなって、つい可愛くない事を言ってしまう。
「俺様が、自分以外の人間を褒めるわけ無いだろ。」
つまり、けなしてる訳ね?
でも、太陽みたいな笑顔を、さらに輝かせて笑うから、満点を貰ったような気分になった。