* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
まさかの和解!?
障らぬ神に祟りなしを実行して、誰も殺気立った柏原へは、近づこうとしなかった。
一人、おバカな清四郎は、私との事で茶々を入れに行ったみたいで、ものすごい剣幕で威嚇され、しょんぼりと帰って来る始末。
結局、私も柏原と目を合わす事もなく、長く感じた午前の授業は終わった。
昼休みに入り、清四郎と瞳ちゃんをはじめ、私を除いたクラス全員が、カフェへ行くために教室を出ていく。
瞳ちゃんに関しては、出ていく間際まで『私もお弁当を持って来ればよかったです。』と、残念がっていたんだけど。
お弁当を食べ終わり、次の授業の予習でもしようかと、カバンに手を伸ばした時、
教室の前方の方で音がしたので、目を向けてみる。
「ひぃぃぃぃぃっ!」
見るとそこには、女子の制服を身にまとった、能面お化けが立っていた。
顔が引きつったまま固まっている私の方へ、近付いてくる能面お化け。
「おばっ、おばっ、お化けーっ!」