*  翼をください   * ー俺様柏原の不器用Loveー

「行くぞ。」


柏原は、素っ気なく一言だけ発すると、歩き始めた。


あれ?あれあれあれ??


地獄行きを覚悟していた私にとっては、まさに青天の霹靂。


なんのお咎めも無しっすか?


いやいや、そもそもお咎めって、一体私が何をした?って感じだけど。


そんな事を考えていると、すでに30m程先に行ってしまった柏原。


普通、置いていくか!?


あいつが、放課後空けとけ!って言った、張本人なのに!


それより私、どうしたらいいのさ!!



 A.無視して帰る。

 (しかし明日以降、どんな地獄が待っているかは不明)


 B.追いかける。
 (これはこれで今日、どんな地獄が待っているかは不明)


・・・って、どっちも地獄やないか~い!


そうこうしてる間に、段々と小さくなる柏原の背中。


「だーっ!もう!!」


なんだか面倒くさくなった私は、結局Bを選択してBダッシュした。(ウマいっ!)


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