* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
「俺は知りたい、お前が背負っている事が何なのか。お前が苦しんでいるものを、俺が代わりに持ってやる。
お前がぶつかってきてくれるなら、俺は全力で受け止める。
だから、一人で抱え込まないで、俺にもその荷物を分けてくれよ。」
強い瞳に、うっすらと光るものを浮かべて言った柏原の肩は、少し震えていた。
「柏原・・・。だけど・・・。」
柏原の気持ちは嬉しいけど、やっぱり怖いんだよ。
そんな私を、心配そうな、切な気な瞳で見つめてくる柏原。
そして、大きく一つ溜息をつくと、呆れたような笑みを浮かべて口を開いた。
「俺様は、申し分ないルックスでお金持ち、ケンカは強いし、中身だって最高だろ?」
突然何を言い出す、柏原?
意味不明な事に対して、言葉が出てこない私に、柏原は続けた。
「俺様、モテるだろ?つまりだ、何が言いたいかっていうと・・・、」
そこまで言って、何故か赤くなる柏原。
結局、自慢・・・?
「あー!ったく、もう!」
そう言って柏原は、頭を掻きむしってから、私を見据え、口を開いた。