* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
「そんな目で挑発すんなっ。」
柏原はそう言って、しゃがみ込む私の肩を掴んで、床に押し倒した。
「な、なななにすんのよ!」
私は、震える声を必死に絞り出す。
「なにって、ナニだけど?」
そう言って、満足げに笑う顔が、怖い。
もう声を出すのも難しくなって、プルプルと首を横に振り、涙をためた目で訴えた。
(お願い・・・やめて・・・)
「キスだけで腰砕けなんだろ?もっと気持ちよくしてやるよ。」
そう言って、ブラウスのボタンに手をかけた。
(違う!やめて!)
激しく勘違いしている柏原を、もう誰も止められやしないだろう。
それでも必死に抵抗する私に、呆れたように耳元で囁く。
「素直になれって。」