* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
まさかの拒絶!?
自分でも驚くほど冷静に、淡々と話し終わった。
―ねえ柏原。
今、どんな顔をしているの?
どんな過去でも受け止めるって言ってくれたけど、今、私・・・、正直顔を見るのが怖いよ。
しばらく沈黙が続いた後、先に耐えられなくなったのは、私の方だった。
「何か言ってよ・・・。」
怖くなって、妙に上ずった声になる。
「あっ、ひょっとして引いた?そりゃ引くよねー。予想以上にヘビーだった?」
何も言わない柏原に、わざと強がってみせる。
それでも尚、ピンと張りつめた様な、息苦しい空気は変わらなかった。
「お願いだから、何か言ってよ・・・。」
不安に押しつぶされそうで、涙腺が緩む。
呼吸をするのも許されないような、緊迫した空気が私達を包んだ。