* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
雨に打たれたせいか、少し熱が出ていたのは本当。
それよりも、昨日のショックが大き過ぎて、とても学校へ行く気には、なれなかったんだ・・・。
今日もバイト休んだら、3連続か・・・。
クビかな・・・、それでもいいや、柏原がオーナーの店なんて・・・。
また柏原の事を思い出して、涙腺が緩む。
柏原の嘘つき・・・。
“俺を信じろ”って言ってくれたじゃない。
もう、こんなに好きになっちゃったのに、ずるいよ。
―でも、悪いのは柏原じゃない。
私が、それだけの存在だったって事だよね。
忘れよう・・・忘れるんだ。
こんな私が、恋をしたこと自体、間違いだったんだ。
そんな風に何度も同じ事を繰り返し思っては、また泣いて、いつの間にか眠っていた。