* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
ヤキモチ?!
「行ってきまーす。」
すっかり元気になった私は、元気よく家を飛び出した。
胸元には、柏原からのご褒美が、キラリと輝く。
壊れそうな階段を駆け降りると、電柱に寄りかかって腕組をしている柏原がいた。
「ど、どうしたの?」
「ん?ああ、そこの本屋に用事があったから。」
・・・・・・。
うっそーん?
また本屋設定ですか?
まだ開店前ですけど?
―そう思ったけど、柏原なりの優しさが素直に嬉しくて、横を歩いた。
「まさか、あんたがバスに乗って学校へ行くの?」
「たまにはいいだろ。俺様だって、バスの一つや二つ、余裕で乗ってやろうじゃないか。」
何やら朝から意味不明なご様子。
ま、最近、こういうのにも慣れてきて、段々楽しくなってきたんだけどね?