*  翼をください   * ー俺様柏原の不器用Loveー

「あははっ、おっかしー。」


なんだかそんな柏原が可愛くて、思わず吹き出してしまった。


「てめえ、俺様に許可なく、笑ってんな。」


そう言って拗ねる。


相変わらず理不尽な・・・。



「あんたが言いかけた事は?」


「あ?あぁ・・・。」



少し間が空いてから、戸惑いがちに口を開いた。


「お前、俺がお前の事を嫌いになったと思って、ショックだったか?」


「え・・・?う・・・。」


改まって言われると、めちゃくちゃ照れますけど!


急に恥ずかしくなった私は、“ん”の一文字が言えなくて、変わりにコクリと頷いた。


「―それって、もしかして、俺の勘違いかもしれないけど、お前も俺の事が・・・。」


いつになく遠慮がちに話す柏原。


そして・・・。



< 257 / 281 >

この作品をシェア

pagetop