* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
「所で瞳ちゃん、柏原が、瞳ちゃんに聞いたって言ってたんだけど、その・・・、どこまで?」
瞳ちゃんが落ち着きを取り戻した頃、一番大事な事を聞いた。
「大丈夫です。サラさんの気持ちは、お伝えしてません。そういう事は、自分で言わないと、意味がないですから。」
恐る恐る尋ねる私に、瞳ちゃんは得意げな顔で返した。
「そうなんだ。でも普通、気付くと思わない?あいつ、超鈍感みたいで。」
「サラさん、可愛いですね♪」
赤くなる私を見て、嬉しそうに瞳ちゃんが言う。
「もう、からかわないでよ。」
そう言いながらも、恋するポカポカ温かい気持ちと、こんな風にガールズトークが出来る喜びから、ついつい顔が綻ぶ。
二人であれこれ話していると、柏原が取り巻き女を引き連れて教室に入って来た。