* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
ひとしきり喜んだ後、微妙な顔つきになり、またまた怒り顔になる柏原。
あんたは百面相かい!!
「・・・って事は、大バカで、単純で、自分中心で、どうしようもない奴っていうのは、この俺様の事か?」
ヤ、ヤバイ・・・。
以外と記憶力、いいのね・・・?
「いや、そ、それは・・・、本当の事・・・。」
そこまで言うと、益々目を吊り上げた柏原を見て、一瞬言葉につまる。
「・・・じゃなくて、照れ隠しっていうか、なんというか・・・、ねぇ?ドロシー?」
誰もいない右隣の、透明人間に問いかけた。
「ドロシーって誰だよ!」
噴火しそうな柏原に、逃げ腰の私。
これじゃあ、前と何も変わってないじゃない(泣)
私の一世一代の告白は、どうなるのよ(大げさ)
「アホくさ。」
少しして、柏原はそう言うと、優しく微笑んだ。
キュン・・・。
その顔、反則です!