* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
「足・・・しびれてる・・・。早くどけ。」
「へっ?」
的外れな言葉に、アホみたいに気の抜けた返事をしてしまった。
欲情って・・・(涙)
そんな勘違いをしてしまった自分が、情けないやら恥ずかしいやらで、顔から湯気が出そうなくらい熱くなる。
頭がのぼせてきて、思いっきり柏原を突き放した。
「ってーなー、何すんだ!ブース!」
「なっ・・・、」
何か言い返したいのに、さっきの出来事が強烈過ぎて、言葉が出ない。
真っ赤な顔で、目をまん丸にして柏原を見た。
「はっ、お前、ブサイクさが倍増してるぞ。」
泣き腫らして、おそらくヒドイ顔になっているであろう私を指差して、柏原が爆笑している。
この男・・・、どうしてくれよう(怒)
でも、完全に思考回路が停止状態の私は悔し紛れに、痺れて真っすぐに伸ばされた柏原の脚を思い切り蹴って、教室を後にした。