* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
「ご、ごめんなさい。」
態勢を整えた私は、恥ずかしくて目線が合わせられないまま、早口で言った。
「ははっ、森山さん、そんなキャラじゃないでしょ?」
「へ?」
なんともすっとんきょうな声が出てしまう。
「今朝、校舎のドアに向かって大声で叫んだり、地面蹴ったりしてたでしょ?」
朝・・・見られてたんだ・・・。
柏原の奴ーぅ!!
思い出すだけでムカっ腹が立ってきた!
人前でブスだとか、挙句の果てには貧乳って!!
その後は、放置だし、何なのあれ?!
その後はその後で、清四郎が現れて、爽やか青年を気取ってたくせに、急にキ・・・キスなんか!!
・・・ん?キス?
・・・ってあぁぁぁ!!!
見られて・・・た?
急に回想モードから、現実に戻った私は、顔が引きつっているのが自分でも分かった。