* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
その中心には、まるで光を放っているかのようなオーラをかもし出して、
左右後ろと、爽やかに笑顔を振りまいている一人の男。
誰?芸能人?
何が起こっているの?
さっぱり状況が把握出来ずに呆然と立ち尽くす私に、その集団が距離を縮める。
女の子達は、うっとりと眼をハートにして、中心の男しか見えていない。
中心の男は、周りに笑顔を振り向くのに忙しい様子。
人だかりは、どんどん近付いてくる。
どんどん、どんどん・・・。
どんどん、どんどん・・・。
どんっ!
べしゃっ!!
「痛っ!」
「いってーなー!」
私は、弾き飛ばされて、豪快に転んだ。