*  翼をください   * ー俺様柏原の不器用Loveー

仕事も手に付かないくらい、心配だった・・・。


いつもエラそうにしているくせに、病気なんて聞いたら、可哀想で・・・。


可哀想・・・?


違う気がする。


分からないよ。


分からないけど、ずっとあいつの事ばかり考えてた。



「好きなの?」


考え込む私に清四郎はそう、耳元で囁いた。


「な、何言ってんのよ!」


みるみる赤くなる私。


それを見て、益々いたずらっぽく笑う清四郎。



その向かい側のソファーでは、般若の如く怒り顔の柏原が、


「お前ら、何二人でコソコソ話してんだよ!」


とうとう噴火した。


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