* 翼をください * ー俺様柏原の不器用Loveー
第二章
迷宮入りする心!?
「サラちゃん寝不足?目の下にクマが出来てるよ?」
バスから降りて学校まで歩いている途中、榊原くんと合流して、開口一番がこの一言だった。
「やっぱり。寝不足ってゆうか、寝てなくて。」
基本お化粧はしないから、寝てなきゃクマも目立つだろう。
昨日、清四郎に騙されて、半日無駄にしてしまったから、結局朝まで勉強してしまったのだ。
・・・と言っても、半分は集中出来なかったのが、朝までかかってしまった原因。
榊原くんに続いて、清四郎までもが変な事言うから。
妙に胸が騒ついて、気が付くと、あいつの事ばかり考えてしまって・・・。
こんな私、どうかしてる!
男の事なんかで振り回されてるなんて、私じゃない!
「目指せ!一流!!エイエイオー!!!」
急にテンションの上がってきた私は、高々と握り拳を掲げた。
「サラちゃん、なんか今日、壊れてるね。」
そう言って榊原くんは、キラキラな笑顔を向けて笑った。