この空の下で

変に甘ったるい、鼻に付くような口調…
こんな喋り方するのは、一人しかいない。


「美紗子…」

美紗子だ。
美紗子は他のクラスメイトに、何やら愚痴っていた。


「ハルッ!!」

美奈子の声が聞こえたすぐ後、マイが走ってあたしの所へやって来た。


「マイ、どうし…」
「今サオリ達に話してたの…うち等の事だよ。」

「…ぇ?」


サオリとは、美紗子と仲が良い女子。
どうやら美紗子は、サオリには色々言っているらしい。


「あたし、さっき聞いたの…。ほら、あたし、美紗と席近いでしょ…?
それで…」

『まぢムカつくんだケド!!
あいつ等、後から来たくせにイイ顔して…
あたし達の邪魔したいんだよ…絶対に許せない…』


「ふ〜ん…
って怖ッッ!!!」

「あたし達の事、あいつ等とか言ってんだよ!?」

「やっぱ女は、いつの時代も恐ろしいねぇ…」

「え?そんな反応?」

「だって、別にあんな子怖くないし。勝てるし。」

「あんたも怖いわ…
でも危ないって!やっぱり辞めよ?男子バレー部は。」

「いや」


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