EBE-地球外生命体-
レプリティアンの蹴りを受け止めたまま、僕は呟く。

「どうしてお前は平気なんだ…?」

「何?」

訝しげな表情を見せるレプリティアンに対し、僕はもう一度…今度は語気を強くして言った。

「どうしたお前は他人を平気で殴れるんだ?拳に伝わる生身の感触…血のぬめり…感じる他者の痛み…そんなものを感じてまで、何故争いたがる?」

「知れた事!」

蹴り足を素早く下ろし、レプリティアンは僕を指差した。

「弱者をいたぶり、全てを奪うのは強者の特権!」

そう叫んだレプリティアンの指先が強い光を放った。

本能的に僕は身を翻す。

この光は…危険だ!


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