ＥＢＥ－地球外生命体－

喧騒の検死室を出て、僕とハワードはレストルームへ向かう。

少し落ち着いて話がしたかった。

「どう思う？同胞が…その…殺されたばかりの君にこんな事訊くのも酷だけど…」

紙コップのコーヒーを差し出したハワードが、顔色を窺うように僕を見る。

「いや…構わないよ…」

そのコーヒーを一口飲みながら、僕は俯き加減に座っていた。

「そもそもキャトルミューティレーションというのは、地球人には出来ない技術だと言われている。それなりの設備の整った場所ならともかく、牧場のど真ん中にいる家畜相手にあんな芸当をやってのけるのは不可能だ。ましてや今回は君と同じグレイが犠牲者だ…一体誰が…」

ハワードが自分の見解を述べた。