EBE-地球外生命体-
一通りの体力測定を終える。

…視線が痛い。

周囲の者達の目は、明らかにこれまでとは異なっていた。

僕を『別のもの』として見ている。

『地球人類に害を及ぼすかもしれないもの』という恐怖と偏見で、僕を見つめていた。

しかし、そんな中でも。

「すごいすごい、グレイ君スーパーマンみたい!」

唯一シンディだけは手を叩いて喜んでいた。

彼女は超人的な僕の能力を見ても、これまでと同じように『友人』の顔で接してくる。

「ねーねーグレイ君、ビーム出せないの?ビーム」

「び…ビーム?」

「そ、こうやって、ビーッ!て」

両手をクロスさせてポーズをとるシンディ。

「こ…こう?」

見よう見真似で、僕はシンディと同じポーズをとる。

途端に。

「!!」

交差した腕から青白い光線が発射される!

光線はコンクリートの壁に直撃し、大きな穴を開けてしまった。

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