EBE-地球外生命体-
困惑しつつ、自室へと足を運んでいた時だった。

「!」

部屋の前に誰かがいる事に気づく。

「やあ…医務室で話していたのかな?」

僕の部屋のドアにもたれ掛かっていたのは、まさに話題にのぼったばかりの人物、ハワードだった。

「少し君と話がしたいと思ってね。こんな手土産で申し訳ないけど」

そう言って彼は両手の紙コップのコーヒーを持ち上げる。

「……」

正直戸惑った。

ラッセルは彼を警戒しろと言っていた。

確かに今このタイミングで、僕に話をしたいと持ちかけてきたハワードは怪しい。

ラッセル達と何を話してきたのか。

それを聞き出しに来たに違いなかった。

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