EBE-地球外生命体-
思わず息を飲む。

ハワードは既にラッセル達に不審に思われている事に気づいていた。

「彼らは僕を、件の異星人じゃないかと言ってるんじゃない…?」

ハワードの気配が急に威圧的なものに変わる。

その圧力に半歩後退してしまう。

…その時になって初めて、僕はハワードとこの場に二人きりである事に気づいた。

しまった。

誰が異星人の擬態かわからない以上、三人以下の行動は絶対に避けるように。

そう言ったのは他ならぬ僕じゃないか。

おあつらえ向きに誰もいないエリア51通路。

仮に大声を上げたとしても、誰かが駆けつけるまでに5分は要するだろう。

ハワードが異星人なら、5分もあれば僕を始末できる…!

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