EBE-地球外生命体-
振り向いて、横たわるハワードを見る。

…ハワードは僕と別行動をとり、反対方向へとシンディを追って走っていった。

つまり、追跡を諦めて僕に追いつこうとしても時間がかかるはずなのだ。

にもかかわらず、『このハワード』はすぐに僕と合流した。

まるであらかじめ僕を追いかける事を考えていたかのように。

「『本物のハワード』は、まだ『擬態したシンディ』を探しているんじゃないのかい?」

僕の問いかけに。

「くくく…ご名答だよ」

ソイツは上体を起こす。

…その顔はハワードではなく、ラッセルのものだった。

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