EBE-地球外生命体-
恐らく、僕らグレイも地球人から見れば不気味な顔なんだろう。

だけど目の前のこいつに比べれば、僕なんて可愛いものだった。

焦げ茶色の鱗に覆われた表皮。

縦長の瞳孔。

感情を感じさせない無表情。

口許からチロチロと覗かせる、先端が二つに割れた、赤く長い舌。

その顔は、地球に生息する爬虫類…蜥蜴と呼ばれる生物そのものだった。

その蜥蜴が、二足歩行で歩いている。

顔だけでなく全身の表皮を剥がしたそいつは、全身焦げ茶色の鱗に覆われ、尻辺りからは長く細い尾が伸びていた。

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