EBE-地球外生命体-
間違いない。

この薄気味悪い生命体に、僕は見覚えがある。

幼い頃、両親によって脱出させられたゼータ星。

その故郷に突如として攻め込んできた侵略異星人。

それが僕の目の前に立つ、このレプリティアンだった。

「うまく正体を隠し通せると思ったんだがな」

流暢に言語を駆使しながら、レプリティアンは舌なめずりする。

器用に頻繁にチロチロと動くその舌が、嫌悪感を刺激した。


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