EBE-地球外生命体-
「で」

正体を暴かれても動揺する素振りすら見せず、レプリティアンは僕を見る。

「正体を見破ったからってどうするつもりだ?お前らゼータ星人如きじゃ、俺達レプリティアンは撃退できない。故郷を侵略されたんだ。そのくらいお前でも理解できるだろ?」

目を細め、レプリティアンは笑っているようだった。

何も出来ない非力な種族はすっこんでろ。

そう言いたげだった。

彼は僕を無視して、独房に近づく。

目的は鉄格子の向こうのシンディのようだった。

「一度、この惑星のメスも食ってみたかった。オスよりは肉も内臓も柔らかくて美味そうだ」

そんな事を呟きながら歩み寄るレプリティアン。

僕はその手を掴む。

「……何の真似だ?グレイ」

レプリティアンが見下ろす。

「好き勝手はさせないぞ」

僕は大きな瞳で睨み返した。

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