恋した相手はライバル!?
「夕飯をみんなで
食べるから。香織。
悪いけど途中まで
龍矢君を迎えに行って?」

「はああ???
何で私が?」

兄貴と優子さんの姿は
もうそこには無かった。

私はしぶしぶ迎えに行くと
前から龍矢が歩いていた。

すると目が合った瞬間
龍矢が走ってきて
私を抱きしめたのです。

「迎えに来てくれたの?
香織ちゃん。」

「別に。
ママに頼まれただけ。」

私を全く離さない龍矢。
昔は同じくらいの
背だったのに。

今は私の頭の上から
龍矢の声が聞こえてくる。

「離してよ。」

「何で?」

「恥ずかしい!!」

「昔は喜んでいた癖に。
おチビちゃん。」

龍矢は体を離して
私の手を持って
歩き出した。
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