ちょっとそこまで世界征服してきます


「そんな、姫にそう言ってもらえるなんて。騎士としては最高の称号です」


「あなたはそれほど優秀なのです。世界に君臨した私の側近はあなたしかいない。

さあっ、一緒に高らかに笑いましょう。まずは発声練習を。腹筋に力を入れて、はいっ、アーハッハッハ」


「…………悪の手先か、お前らは」


やっとのことで口を挟む


馬鹿すぎて話にならないと黙っていたが、流石にこのままではやりかねないと悟り横やりを入れた


さて、このバカ二人――あからさまに『邪魔するな』という視線を送る奴らに相応しい言葉はと考え


「世界征服した後に待つのは、書類の山だろう」


「…………………」


あからさまな反応


意表でもついたか、先ほどまでノリノリだった姫はクールダウンをした


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