プラネタリウム ―流れ星に願う叶わぬ願い―
―過去―
音菜の誕生日は12月23日。
クリスマスイブの前日。
僅か二年の間だけ
母親にだけ
けれど音菜は愛されていた。
母親が音菜を授かったのは大学四年の時。
母親はどうしても教師になりたかった。同時に授かった子どもを見捨てることも出来なかった。
だから、産んだ。相手が逃げても一人で育ていくと誓った。
そしてわがままだってわかっていたけれど、親の援助を元に一年後に教員採用試験を受けた。
そして、受かった。
けれど、同時に新しい壁にぶつかった。
それは………
保育園なんて数が足りてるわけがなく、平均でも5倍近い倍率。たとえ見つかったとしてもお金を払うことが出来なければ受け入れてなどくれない。
「私たちが預かるよ」
そう言われて、頼んだ先はこれ以上迷惑かけないと誓ったはずの親元だった。
音菜の誕生日は12月23日。
クリスマスイブの前日。
僅か二年の間だけ
母親にだけ
けれど音菜は愛されていた。
母親が音菜を授かったのは大学四年の時。
母親はどうしても教師になりたかった。同時に授かった子どもを見捨てることも出来なかった。
だから、産んだ。相手が逃げても一人で育ていくと誓った。
そしてわがままだってわかっていたけれど、親の援助を元に一年後に教員採用試験を受けた。
そして、受かった。
けれど、同時に新しい壁にぶつかった。
それは………
保育園なんて数が足りてるわけがなく、平均でも5倍近い倍率。たとえ見つかったとしてもお金を払うことが出来なければ受け入れてなどくれない。
「私たちが預かるよ」
そう言われて、頼んだ先はこれ以上迷惑かけないと誓ったはずの親元だった。