初カレ
ほんの数分カメラを構えただけなのに、たちまちあたしはその魅力に惹かれてしまった。
部活の雰囲気も気に入った。
一人一人が、自分だけに見える不思議なこの世界を、どれだけ他の人に分かってもらえるように切り取るか。
時々アドバイスをし合いながら、それでもひとりになって撮っていた。
そんな先輩達の姿勢に、あたしはすごくすごく惹かれたの。
だから先輩のひとりに、写真部に入る?って聞かれたときは思わず、はい!と即答していた。
入るなら…ということで、何人かの先輩とメアドを交換した。
…その中に……あなたがいたの。
小谷祐也先輩。