*。゚*hands*゚。*

空を眺めてたら散歩がしたくなった



あたしは病室をでて
病院の敷地ないにある木に囲まれたベンチに行った



ここは病院のなかでも静かで空気が透き通っていて
色が沢山あって



あたしの大好きな場所



そんな場所でくつろぎながら大きく深呼吸をした




「瑠璃華ちゃんっ!」




遠くのほうから小走りで来るのはサキちゃん



あたしと同じくこの病院に入院している




まだ5歳で
それでもあたしの唯一の友達であり、妹みたいなもん



「こら、サキちゃん!走っちゃダメよ?また発作起きたらぜえぜえなっちゃうよ?」




そうサキちゃんの目線に合わせてしゃがみ、手をにぎる




サキちゃんは生れつき喘息を持っている
だからちょっとした運動もできないし、埃っぽいところはさけなければいけない



きっと一番元気で
思いっきり走って
遊びたいはず



だけどしょうがないの
そう、病気のあたし達は
しょうがないという言葉で今までいくつものやりたいことや大切なものを諦めてきた




「えへへ、ごめんなさい」




それでもサキちゃんはわがままもいわずに
いつもこんなふうに笑顔でいてくれる


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