happyマジック
ガランゴロン
ガランゴロン
鈴をつけた天井からぶら下がる大きな紐を揺らす。
パンパンっ
両手を合わせ、ちらっと隣の少年を一目みて瞳を閉じた。
(来年も、忍と2人でここに来れますように)
そう心の中で何度も唱えてから列から外れる。
元旦のお詣りは毎年ものすごく長い列が連なる。
先頭に到着してから列を抜けるまでの時間がやけにあっけなく思えるのは、
多分並んでる時間が神様にお参りをする時間よりも長いからだろう。
さっき抜けたばかりの列をもう一度みてから、
少しだけ距離があいてしまった少年との距離を縮める。
「ねえねえ。
忍は何をお願いしたの?」
興味津々に問いかける私のおでこに、ピンッとデコピンが飛んできた。