happyマジック
「待てって」
進もうとすると再び腕を引かれ、進めない。
「何よ」
「だ、だから……」
忍の恥ずかしそうに私から顔を背けた。
そうすると、困ったような頭をガシガシとし
「口で言わなきゃわかんねーのかよ」
っとためらっていた。
そんな彼に私の目は点。
……何がしたいの。
しばらくすると、決心したように真っ赤な顔で私の目を見つめてきた。
「……誕生日プレゼントだよ。お前の」
……え?
真っ赤な顔でまっすぐ私の瞳を見つめる。
覚えててくれたんだ。
嬉しいのと忍の真っ赤な顔に口元が緩む。
「……笑うなよ」