happyマジック
あっという間に家に着いていた。
「じゃあまた明日ね」
忍に別れを告げ、私は家の門に手をかけた。
そのとき冷たい風が吹き、身震いした。
さむっ。
やっぱりマフラー欲しかったな。
明日は絶対かってこよ。
そう思った時、
後ろからふわっと首に何かかけられた。
それに手をかけて触ってみる。
白い……マフラー?
そう認識するとすぐに、私は後ろを振り返った。
そこには少し顔を赤らめた忍が立っていた。
「忍……これ」
「やるよ」
真っ赤な忍がただ一言そう言う。
このマフラー買いたてだ。
だって……
「……値札ついてる」
「!!」
パッと忍を見上げると、知らん顔して私から目を逸らしている。