happyマジック

入ってきた人物は容赦なく締め付ける。



つまり、力の加減なしに抱きついてくるのだ。



「ゆ、夢。苦しい」



「あ、ごめんね」



私から手を話し、微笑む少女。



籠原夢。



中学まではずっと一緒だった友達。



夢が私立の高校に進学して高校は別だけど、
今もそれなりに連絡も取り合っているから多分わたしの一番の友達。



「どうして連絡してくれなかったの」



ぷーって頬を膨らます夢は、マシュマロみたいにふんわりした女の子で可愛らしい。



「ごめん。うつると悪いし……」



「そんなの気にしなくていーのっ。
大事な苗ちゃんの一大事だもん」



来てくれたのはうれしいけど………久々のこのテンションは病気中は厳しいかも。



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